2-4. DNAのメチル化
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1) メチル化部位
いずれの生物であっても、DNA中の塩基は部分的にメチル化(メチル基($ \mathrm{-CH_3}が付加)され、DNA分解酵素の作用防止や、転写制御などの目標として機能している
生理的に起こるメチル化はA(アデニン)の6位炭素にあるアミノ基、C(シトシン)の4位炭素にあるアミノ基、あるいはCの5位炭素に限られる
ゲノム(染色体DNA)、あるいはファージやプラスミドから得たDNAはこのようにメチル化された状態にあり、制限酵素で切断する場合に、「切れない」というトラブルが起こる原因となる
2) 原核生物でのメチル化
原核生物DNAの特定の配列中のAやCは部分的にメチル化されている
大腸菌の場合、5'-GATC配列中のAはDamメチラーゼによってメチル化される($ \mathrm{m^6A})
ただ複製直後はまだメチル化されていないため、このことがDNA複製の間違いを修復する酵素が修復すべきDNA鎖を識別する目印となる
Cのメチル化はDcmメチラーゼにより、5'-CCWGG配列の2場面のC($ \mathrm{m^5C})に起こる
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3) 真核生物でのメチル化
真核生物ではCのメチル化が見られる
その割合は動物で約5%、植物で約30%
酵母や昆虫細胞ではほとんどみられない
真核生物のDNAメチラーゼは5'-CG配列のCをメチル化するDNAシトシンメチラーゼ(CGメチラーゼともいう)でさまざまな酵素がある